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紛体塗装の「塗料」について その1

紛体塗装については先述しておりますので(2017.2.10「紛体塗装とは」参照)今回は紛体塗装で使用する「塗料」について説明させて頂きます。
一般に「塗料」というと誰もが液体状の「ペンキ」を想像されます。これは当たり前でして私もこの業界に入るまで塗料といえば「液体」という認識でいました。しかし粉体塗装の塗料は読んで字のごとく本当に「粉」の塗料となっています。
粉体塗料とは樹脂に顔料や硬化剤などを混ぜ合わせたものを超微細に粉砕して製造されます。樹脂の種類はエポキシ樹脂やポリエステル樹脂が一般的に使用されるのですが、最近で主にはエポキシとポリエステルを配合したハイブリッド式のエポキシ・ポリエステル樹脂が多く使用されています。エポキシ樹脂は主に屋内用の塗料して使用されており粉体塗料の中でも安価な塗料になります。一方でポリエステル樹脂はかなりの高耐候性の塗料ですので主に屋外用として使用されています。最近ではエポキシ樹脂とポリエステル樹脂を配合したハイブリッド式のエポキシ・ポリエステル樹脂の塗料が開発されたことでエポキシ樹脂を使用することはあまりなく、それに変わりエポキシ・ポリエステル樹脂を使用することが多くなっています。CYUONでもエポキシ樹脂の塗料を使用することはほとんどありません。実際塗料メーカーに於いてもエポキシ樹脂の塗料の取扱数は少なく、ほとんどエポキシ・ポリエステル樹脂とポリエステル樹脂でのラインナップとなっています。
この粉体塗料に静電気を帯電させ砂鉄の原理で金属へ付着させた後、オーブンで熱して樹脂を溶かしていきます。そして冷却しながら溶けた粉体塗料同士が密着して塗膜を形成していきます。液体の有機溶剤塗料は焼き付けて塗膜を形成する際、塗料に含まれている有機溶剤が揮発していくのですが、揮発していく仮定でピンホールという細かな穴が出来てしまいます。しかし粉体塗料は溶けた樹脂が密着していきながら硬化し塗膜を形成させていくのでピンホールが発生しないという原理となっており、外部から空気や水が塗装物に触れることがないという理由で高耐候性を実現しています。

このように綺麗な色をした粉体塗料も沢山あります。粉体塗料の紹介のために可愛い瓶に塗料を入れています。

通常はこのようにダンボール箱の中に塗料が入っています。

塗料を手にとって見るとこのようにほんとにサラサラです。

今回はこんなところで、その2へ続く。

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