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粉体塗装のメリット 膜圧について

粉体塗装は一度で厚い塗膜を実現可能

粉体塗装のメリットについて前回のコラムでは「耐候性」について説明させていただきました。
(前回の記事はこちらから→「粉体塗装のメリット 耐候性について」
粉体状の塗料が光熱で溶けて密着結合し冷却しながら塗膜を生成するので、シンナーが揮発する際に出来るピンホールが出来ず、下地に酸素や水分が浸透せず錆が発生しにくく屋外での耐候性も強いという概念の話でしたが、それに加え粉体塗装は一度の塗装で厚い膜厚を付けることが出来るということも高耐候性というハイグレードな性能を発揮する要因となっています。

下塗り(プライマー)を施さず一発で上塗りをするのですが、それでも40〜60μは膜厚を付ける事が可能です。溶剤の塗装だと40μを一度で付けようとすると塗料が垂れてしまうので何度も何度も薄く塗り重ねないといけないのですが、粉体塗装だと一発です。また一度で100μ以上膜厚を付ける事も可能なのですが、あまり一度で厚い膜厚を付けると表面があまりキレイに仕上がらないのでおすすめはしていませんが、そういったご要望を頂くことも多々あります。一度に100μ付けるのではなく、塩害地などでは「耐縁塗装」という仕様で、一度粉体のプライマーを40μ程度付け、その上からポリエステル粉体塗料を上塗りし合計膜圧100μ以上付けるという塗装も良く施工しています。また、より意匠性を上げるために弊社ではクリアのトップコート粉体塗装を推奨しています。最初に上塗り塗料をした後、クリア塗装をしより強靭な塗膜を生成させるのですが、キラキラと煌くクリアコートは耐候性ももちろんながら、その厚い塗膜のため高級感も出て来てます。クリア塗装をすることで高級感と対抗性、それに質感でも他と差別化を図ることが可能です。弊社では更に全艶消しのマットクリアも常時在庫しており、艶あり艶なしを選択することも可能となっています。

写真上は使用しなくたったゴルフクラブをコンペのトロフィーにしたいというご依頼を受け弊社でグラデーション粉体塗装しラメクリアをしたもの。テカテカで高級感もあり大変満足して頂きました。
下の写真は個人の車のカスタマイズがご趣味の方からのご依頼でシルバーの普通のホイールをマットブラックへ塗装したもの。マットな質感も落ち着きと存在感があり重厚な仕上がりになりまし。

このように粉体塗装をすることで耐候性はもちろんながら、意匠性も上げることが出来ます。それに加えシンナーを使用しないので環境にも優しい塗装なんです。この点についてはまた次回!

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