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塗装色の表記の違い2 CMYKの場合

日塗工とマンセル値が日本の工業塗装で一般的に使用されているのですが、そのほかにも印刷で使われている「CMYK」や大日本印刷の特色「DIC」そしてドイツの工業規格「RAL」(ラル)といった色から塗装の指示をされる場合もあります。

まずCMYKの場合。CMYKで色を指示される方は主に「イラストレーター」というソフトでデザインをし、そのソフト上で「CMYK」で色を決められます。「CMYK」は4色のインクの色の事なんですが、ソフト上では1%単位で指定することが出来ます。これ印刷ではこの1%まで再現が出来るのですが、塗装となるとそうもいかないんですね。印刷は4色の色の版を個別に擦り合わすことで色を表現しています。各色のパーセンテージは印刷の版の「網点」(あみてん)の大きさの事ですね。この4色の様々な大きさの網点を紙に印刷することでその目的の「色」を再現しています。

CMYKのカラーチャート。CMYKではこのように幅広く色を表現が可能です。

しかし塗装となると網点を作るのではなく「決まった色の塗料」をワーク(塗装対象物)へ吹き付けて全面を塗料で覆う事が色を付けるということになるので、色の掛け合わせでは表現が出来ません。つまり「塗料の色に依存」してしまうということになります。
たとえば、イラストレーターで C=15 M=80 Y=50 K=10 という色を作成し、この色で塗装をお願いします。といった場合、まずその色に一番近い色の塗料を探してその塗料で塗装をするということになります。

イラストレーター上でのCMYKの色指示

まずは色見本帳を見ながら「日塗工・マンセル値」ではどの番号の色が一番近いかを検討します。(近似色の設定)
その次にその近似色と思われる色番号で粉体塗料があるのかどうかを、塗料メーカーのカタログから探していくという流れになります。日塗工・マンセル値では近似色が見つからない場合はドイツ規格の「RAL」の見本帳と照らし合わせて色を探していき、見つかった場合はまたその「RAL番号」で粉体塗料があるのかどうかを探していきます。

日塗工・マンセル値では近似色はありませんでした。

次にRALの色見本で探すと、近い色を発見。RAL3017、3018あたりでサンプルを作ってみよう。となります。

CMYKの色再現について細かいことを言うと、PC上でのCMYKをどの程度再現するかにもよります。PC上で見えるCMYKはあくまでもモニターの解像度やモニターの色に依存するものなので、出力したら全然モニターとは違う色ということは当たり前の現象で、モニターのキャリブレーションと印刷機のキャリブレーションを合わせていてもモニター上と実際に紙へ出力したものでも違って見えますし、印刷機によっても色の再現は印刷機ごとに多少変わってきます。
CYUONではCMYKでご指示を頂いた場合は近所の色校正をしている印刷業者にお願いをしてインクジェットで色見本を出力してもらい、その色見本を元に塗料を数種類選定し数種類の塗装サンプルを作成します。その塗装サンプルをお客様に見て頂き再度、実物での最終色決定をして頂くという流れになります。少し手間にはなりますがCMYKの場合ですとこのような工程を踏むことで少しでもご希望の色に近づけることが可能となります。これはDICの場合も同様ですがDICも色が莫大にありますのであくまでも「近似色」ということにはなってしまいます。

それでは次回はRALについてもう少し詳しく説明します。

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